こんにちは。埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」です。
矯正治療を検討している方のなかには、マウスピース矯正とはどのような矯正方法なのか気になっている方もいるでしょう。
「マウスピース矯正のメリットは?」「費用はどれくらいかかるの?」といった疑問をおもちの方もいるかもしれません。
この記事では、マウスピース矯正とはどのような矯正方法か詳しく解説します。マウスピース矯正のメリット・デメリットや種類、費用、治療期間についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
マウスピース矯正とは
マウスピース矯正とは、透明なマウスピースを装着して時間をかけて歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。
歯と歯を支える骨の間には、歯根膜と呼ばれる組織があります。マウスピースを装着して歯に圧力を加えると、歯根膜が変形し、その刺激で骨が溶けたり新しく作られたりして歯が移動していきます。
このマウスピースは患者様の歯型に合わせて作られており、一定期間ごとに新しいものに交換していくことで、少しずつ歯を理想的な位置へと移動させていきます。予定通りに歯が動いているかは定期的に歯科医師によってチェックされ、必要に応じて調整が行われます。
マウスピース矯正の種類
マウスピース矯正には、部分矯正と全顎矯正の2つのタイプがあります。
部分矯正は、主に前歯など特定の部位だけを矯正する方法で、全顎矯正に比べると短期間で治療が終了するケースが多いです。
一方で、全顎矯正は奥歯を含めた歯列全体を矯正する方法です。部分矯正に比べると治療期間は長めですが、歯並び全体の改善が期待できます。
マウスピース矯正はさまざまなブランドから発売されていますが、特徴や得意な症例などがそれぞれ異なります。一例にはなりますが、代表的な4つのブランドの特徴をご紹介します。
なお、歯科医院によって取り扱っているブランドは異なります。詳しくは治療を受ける歯科医院で確認してください。
インビザライン
インビザラインは、世界中で最も普及しているマウスピース矯正システムです。3Dシミュレーションを使用した精密な治療計画をもとにマウスピースが作製されます。前歯を中心とした部分矯正から奥歯まで矯正する全顎矯正まで幅広い症例に対応可能です。
クリアコレクト
クリアコレクトは、インプラントで知られているストローマン社が提供しているマウスピース型の矯正装置です。インビザラインに次ぐ人気を博しており、部分矯正と全顎矯正に対応しています。費用はインビザラインより安いケースが多いです。
アソアライナー
アソアライナーは日本国内で開発されたブランドで、部分矯正や矯正後の後戻りの修正に対応しています。日本のブランドであるため、マウスピースの作製も全て日本国内で行われます。3タイプの硬さのマウスピースを治療段階に応じて使い分けて歯を移動させるのが特徴です。
短期間での治療が可能で、費用も他のマウスピース矯正に比べると安いケースが多いです。
キレイライン矯正
キレイライン矯正は日本のブランドで、主に前歯の部分矯正に特化した治療方法です。費用がリーズナブルで、矯正治療と並行してマウスピースを利用したホワイトニングができます。治療費にはホワイトニング剤の費用も含まれています。
マウスピース矯正のメリット・デメリット
マウスピース矯正にはメリットだけでなくデメリットもあります。ここでは、マウスピース矯正のメリットとデメリットについて詳しく解説します。
マウスピース矯正のメリット
マウスピース矯正のメリットは、以下のとおりです。
装置が目立ちにくい
マウスピース矯正では透明なマウスピースを使用するため、装着していてもほとんど目立ちません。そのため、見た目を気にせずに矯正治療を進められます。特に人前に立つ機会が多い方や、ビジネスシーンで活躍する方にとっては大きなメリットといえるでしょう。
取り外しができる
装置を取り外せるのもマウスピース矯正のメリットです。マウスピースを取り外せるため、通常通りに食事や歯磨きができます。ワイヤー矯正のように装置に食べ物が挟まる心配がありません。セルフケアがしやすいため、歯周病や虫歯のリスクを軽減できます。
異物感が少ない
マウスピースは薄く歯にぴったりフィットするため、異物感や違和感が少ないです。また、ワイヤー矯正のように複雑な部品が付いていないので、頬や舌に当たって傷ができる心配もありません。
治療の予測がしやすい
一部のマウスピース矯正では、治療開始前にコンピューターで歯の動きをシミュレーションするため、最終的な歯並びや治療期間が明確にわかります。これによって治療の予測がしやすいため、安心感や治療に対するモチベーションの維持につながります。
通院回数が少ない
マウスピース矯正では、ご自身でマウスピースを装着・交換しながら矯正治療を進めます。定期的に歯科医院を受診して、歯が計画通りに動いているか確認してもらう必要はありますが、ワイヤー矯正に比べると通院頻度が少なく済みます。
マウスピース矯正のデメリット
マウスピース矯正のデメリットは、以下のとおりです。
適応とならないケースがある
マウスピース矯正はすべての症例に対応できるわけではありません。重度の歯列不正や骨格に問題があって生じている不正咬合の場合、マウスピース矯正では対応できないことがあります。
ご自身の歯並びがマウスピース矯正で対応できるかどうかは、歯科医師に診断してもらう必要があります。
装着時間の管理が必要
マウスピースは1日20〜22時間の装着が必要です。装着時間を守らないと、予定通りに治療が進まなかったり、結果に影響が出たりする可能性があります。
治療期間が長引くことがある
歯の動き方には個人差があり、症例によっては治療期間が長引くことがあります。また、マウスピースの装着時間を守れなかった場合には、歯が計画通りに動かず、治療期間が長くなる可能性があります。
マウスピース矯正の費用と期間の目安
次に、マウスピース矯正をする場合の費用と期間の目安について解説します。
マウスピース矯正の費用
マウスピース矯正は、保険適用外のため全額自己負担となることが一般的です。費用設定は歯科医院によって異なるため、同じ種類のマウスピース矯正でも一律ではありません。費用の目安は50万円〜120万円程度が一般的です。
ただし、部分矯正の場合や、使用するマウスピースの種類によっては20万円台から治療を受けられることもあります。
全顎矯正の費用は、部分矯正の費用に比べると高くなる傾向があり、特に高度な技術や治療計画が必要な場合には、さらに高額になることがあります。歯科医院によっては分割払いなどの支払い方法が用意されていることもあるため、事前に確認しておくと安心です。
治療期間の目安
治療期間は歯並びの状態によって異なりますが、一般的には6ヶ月〜2年ほどが目安です。部分矯正の場合は数ヶ月で治療が完了することもありますが、全顎矯正の場合は1年半〜2年半かかることが多いです。
装着時間を守っていなかったり、定期的な通院を怠ったりすると、治療期間が延びる可能性があります。計画通りに治療を終わらせるためには、マウスピースの装着時間を守ることと、定期的に歯科医院で検診を受けることが非常に重要です。
マウスピース矯正で治療できる症例・できない症例
上述のとおり、マウスピース矯正はすべての症例に対応できるわけではありません。治療できる症例と治療できない症例があるのです。ここでは、マウスピース矯正で治療できる症例と治療できない症例について解説します。
マウスピース矯正で治療できる症例
歯並びの乱れが軽度の場合や、歯と歯の間に隙間が生じるすきっ歯などは、マウスピース矯正で対応できることが多いです。また、上下の噛み合わせが少しずれている場合や、前歯が噛み合わない開咬なども、軽度であれば対応可能です。
他にも、矯正治療後に歯が元の位置に戻ろうとする後戻りが起こった場合など、矯正後の再調整に使用されるケースもあります。
マウスピース矯正で治療できない症例
歯が大きく重なり合っている重度の叢生や、歯を大きく動かす必要がある症例の場合は、マウスピース矯正では対応できないケースが多いです。マウスピース矯正で対応できない場合には、従来のワイヤー矯正での治療を検討することになるでしょう。
また、顎の成長や骨格のズレが原因で生じている噛み合わせの問題も、マウスピース矯正では対応できないため、外科的な治療が必要となることがあります。
まとめ
マウスピース矯正とは、薄く透明なマウスピースを使用して歯並びを整える治療法です。使用するマウスピースは透明で目立ちにくいことから、多くの方に選ばれています。食事や歯磨きのときに取り外せるのも、マウスピース矯正のメリットです。
しかし、マウスピース矯正はすべての歯並びに対応できるわけではありません。重度の不正咬合や骨格に問題があって歯並びが乱れている場合には対応できないケースもあります。
ご自身の歯並びがマウスピース矯正の適応となるか気になる方は、歯科医院でカウンセリングを受けるとよいでしょう。マウスピース矯正を検討している方は、この記事を参考にして、ご自身に合った矯正方法を見つけてください。
マウスピース矯正を検討されている方は、埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、痛みを癒すだけでなく生活の質を向上できる歯科治療を目指して診療を行っています。小児矯正・小児歯科や成人矯正、虫歯・歯周病治療、ホワイトニングなどさまざまな治療を行っています。