歯のコラム

子どもの虫歯がひどい!原因・なりやすい子の特徴や治療内容について

こんにちは。埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」です。

虫歯で歯が痛い子供

「子どもの虫歯がひどいかも」「ここまでひどくなったらどうやって治療するの?」など、疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。子どもの虫歯は進行が早く、放置すると歯の健康に深刻な影響を与えることがあります。

この記事では、子どもの虫歯がひどい時に考えられる原因や、虫歯になりやすい子の特徴、重度の虫歯の治療内容について詳しく解説します。

子どもの虫歯がひどいときに考えられる原因

子どもの虫歯がひどいときに考えられる原因イメージ

子どもの虫歯がひどくなる主な原因について詳しく解説します。

不適切な歯磨き習慣

子どもの虫歯が進行する一因として、不適切な歯磨き習慣が挙げられます。特に、歯磨きの頻度が少なかったり、正しいブラッシング方法が実践されていなかったりすると、歯にプラーク(歯垢)が溜まって虫歯が発生しやすくなります。

小さな子どもは自分でしっかりと歯を磨くことが難しいため、保護者が仕上げ磨きを行うことが重要です。忙しい日常の中で仕上げ磨きを怠ったり、夜遅くまで遊んで歯磨きを省略したりすると、虫歯の原因となることがあります。

糖分の多い食生活

子どもの虫歯の大きな原因の一つに、甘い食べ物や飲み物の過剰摂取があります。お菓子やジュース、炭酸飲料などには大量の糖分が含まれており、頻繁に摂取すると口腔内の酸性度が高まって虫歯菌が活発になります。

間食や寝る前に甘いものを摂取する習慣があると、歯の表面に糖分が残りやすく虫歯が進行しやすいでしょう。特に、夜間は唾液の分泌量が減少するため、虫歯が進行しやすいです。

フッ素の不足による歯質の弱化

フッ素は、歯のエナメル質を強化し虫歯の発生を防ぐ効果があります。フッ素が不足していると、歯が酸に対して脆弱になり虫歯が進行しやすくなります。

特に、フッ素入りの歯磨き粉を使用していない場合や、フッ素塗布の機会が少ない場合は、虫歯のリスクが高まります。

虫歯になりやすい子どもの特徴

ホットケーキを食べている子供

すべての子どもが同じように虫歯のリスクを抱えているわけではありません。虫歯になりやすい子どもにはある程度特徴があります。

以下に、虫歯になりやすい子どもの主な特徴について詳しく解説します。

甘いものが好きで頻繁に食べる

甘いお菓子やジュースを頻繁に摂取する子どもは、虫歯になりやすいです。糖分は虫歯菌(ミュータンス菌)のエネルギー源となり、酸を生成します。酸が歯のエナメル質を溶かし、虫歯を引き起こすのです。

正しいブラッシングができていない

小さな子どもは自分で十分に歯を磨くことが難しいです。特に、奥歯や歯と歯の間などには、汚れが溜まりやすいでしょう。

また、歯磨きの時間が短かったり、適切なブラッシング方法を知らなかったりする場合、歯にプラークが残りやすく虫歯の原因となります。保護者がしっかりと仕上げ磨きを行わないと、虫歯が発生・進行しやすいです。

唾液の量が少ない

唾液は、口腔内を洗浄し、虫歯の原因となる酸を中和する働きを持っています。そのため、唾液の分泌量が少ない子どもは、虫歯になりやすいといえます。唾液の量が少ないと、食べかすや酸が長時間歯に付着し、虫歯のリスクが高まるのです。

特に、口呼吸をしている子どもや、体調不良で唾液の分泌量が減少している子どもは注意が必要です。

周囲に虫歯の人が多い

周囲に虫歯の人が多い場合も、子どもが虫歯になるリスクが高まります。生まれたばかりの赤ちゃんの口内には虫歯菌はいませんが、保育者と関わる中で感染します。そのため、家族全体、子どもに関わる人々の口腔内衛生の徹底が、虫歯予防において非常に重要です。

歯並びが悪い

歯並びが悪い子どもは、虫歯になりやすいです。歯が重なっていたり、凹凸があったりする場合、歯ブラシが届きにくく汚れが溜まりやすいためです。

小児歯科での重度の虫歯の治療内容

虫歯の子供

子どもの虫歯は進行が早く、適切な治療を受けないと症状が悪化します。

しかし、手遅れということはありません。早めに受診することで、子どもの歯を守るための適切な治療が受けられます。

早期に治療を開始したほうがお子さまの負担を減らせますが、悪化していたとしても治療を受けることは重要です。虫歯に気づいた時点で歯科医院を受診して治療を受けることが、お子さまの口内環境を守ることにつながります。

根管治療

虫歯が重度に進行している場合、歯の神経にまで感染が達していると考えられるでしょう。この場合、根管治療が必要になります。

根管治療では、虫歯菌に感染した歯の神経や血管を取り除いて消毒した後、空洞になった根管に専用の薬剤を詰めて密封します。子どもの歯でも、しっかりと根管治療を行えば乳歯の機能を保つことができます。

乳歯の状態は後に生えてくる永久歯の形成や歯並びにも影響するので、重度の虫歯でも治療する価値は十分にあります。根管治療は、子どもにとっては大がかりな治療になりますが、適切なケアと治療により口内環境の悪化を防ぎます。

抜歯

虫歯が非常に進行しており歯を保存できない場合には、抜歯が必要となります。乳歯を早期に失った場合、将来の歯並びに影響を与えないように歯の隙間を保つ装置を装着します。永久歯が正しい位置に生えてくるためのスペースを確保し、歯列の乱れを防ぐのです。

小児歯科で重度の虫歯を治療するのにかかる費用

小児歯科で重度な虫歯を治療するのにかかる費用イメージ

虫歯治療にかかる費用は、虫歯の進行度や治療方法によって異なります。以下に、治療の具体的な内容と費用について解説します。

根管治療

虫歯が歯の神経にまで達している場合、根管治療を行います。根管治療は通常、保険適用で行われます。費用は、1本あたり3,000円から7,000円程度が目安です。

しかし、複数回の通院が必要となることが多いので、その点も考慮する必要があります。

クラウンの装着

根管治療後は、歯の強度を保つためにクラウン(被せ物)を装着するのが一般的です。保険適用の場合は、銀歯を使用することが多いでしょう。銀歯の費用は、1本あたり数千円程度です。

審美性の高いセラミックなどを選択する場合は、保険適用外となり費用が数万円になることもあります。

抜歯とスペースメンテナー

虫歯が非常に進行しており、歯を保存できない場合には抜歯が必要です。抜歯の費用は保険適用で1,000円から2,000円程度ですが、その後、歯のスペースを保つためにスペースメンテナーを装着する場合、追加の費用が発生します。

保険適用であれば、スペースメンテナーの費用は数千円程度です。素材や装置の種類によっては保険適用外となり、1万円以上かかることもあります。

子どもの虫歯を予防する方法

歯磨きをしている子供

子どもの虫歯を予防するためには、日常の生活習慣や口腔ケアが非常に重要です。適切な予防策を実践することで、子どもの歯を健康に保ち将来の口腔トラブルを防ぐことができます。

以下に、子どもの虫歯を予防するための具体的な方法を解説します。

毎食後の歯磨きを徹底する

子どもの虫歯予防には、毎食後にしっかりと歯を磨く習慣を身につけることが最も重要です。特に、食後すぐに歯磨きをすることで、食べカスやプラーク(歯垢)が歯に残るのを防げます。

小さな子どもは自分で十分に歯を磨けないことが多いため、保護者が仕上げ磨きを行ってあげましょう。夜間は唾液の分泌量が減少し虫歯菌が活動しやすくなるため、特に丁寧に磨いてあげてください。

適切な歯ブラシとフッ素入り歯磨き粉の使用

歯ブラシは、子どもの年齢や口の大きさに合ったものを選びましょう。小さなヘッドで柔らかめの毛の歯ブラシが、歯や歯茎に優しく効果的にプラークを除去できます。

また、フッ素入りの歯磨き粉を使用すれば、歯のエナメル質を強化し酸に対する抵抗力を高めることができます。フッ素は虫歯予防に非常に効果的な成分なので、毎日の歯磨きに取り入れましょう。

糖分の摂取を控える

甘いお菓子やジュースには大量の糖分が含まれており、虫歯菌のエサとなります。糖分が口の中に残ると、虫歯菌が酸を作り出し歯のエナメル質を溶かしてしまいます。子どもの虫歯を予防するためには、間食の回数を減らし糖分の摂取を控えることが重要です。

特に、寝る前に甘いものを食べる習慣がある場合は、虫歯のリスクが高まるため避けるようにしましょう。

バランスの良い食事を摂る

虫歯予防には、バランスの取れた食事も欠かせません。カルシウムやビタミンD、リンなど、歯の健康に必要な栄養素をしっかりと摂取することが大切です。これらの栄養素は、歯の再石灰化を助け、エナメル質を強化する働きがあります。

また、食事の際にはよく噛むことを意識しましょう。唾液の分泌を促せるので、虫歯予防に役立ちます。

定期的に歯科検診を受ける

定期的に歯科医院で検診を受けることは、虫歯を早期に発見し予防するために非常に重要です。定期検診を受けることで、虫歯ができる前に対策を講じるなど、重症化を防げるでしょう。

また、歯科医師や歯科衛生士から正しいブラッシング方法や食生活のアドバイスを受けることも、虫歯予防に効果的です。

フッ素塗布やシーラントの活用

歯科医院で行うフッ素塗布やシーラント(歯の溝に樹脂を詰める処置)は、虫歯予防に非常に効果的です。

フッ素塗布は、歯の表面にフッ素を直接塗ることで、エナメル質を強化し虫歯を予防します。シーラントは、奥歯の溝を樹脂で埋めることで、食べかすやプラークが溜まるのを防いで虫歯のリスクを減らします。

これらの処置は、特に虫歯になりやすい奥歯や子どもの歯のケアに効果的です。

まとめ

虫歯がなく笑顔の子供

子どもの虫歯は、日常の生活習慣や口腔ケアの不足、食生活の影響など、さまざまな要因によって発生します。特に、甘いものの過剰摂取や不十分な歯磨き習慣、唾液の分泌量の少なさが虫歯のリスクを高めます。

虫歯がひどい状態になった場合には、根管治療や抜歯などの治療が必要になるでしょう。どのような状態でも、適切な治療を受けることで将来の口腔内への影響を最小限に抑えられます。

また、虫歯は予防することが最も重要です。定期的な歯科検診やバランスの取れた食生活を心がけることで、子どもの歯を健康に保つことができます。

子どものひどい虫歯の治療を検討されている方は、埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みを癒すだけでなく生活の質を向上できる歯科治療を目指して診療を行っています。小児矯正・小児歯科や成人矯正、虫歯・歯周病治療、ホワイトニングなどさまざまな治療を行っています。

当院のホームページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。