こんにちは。埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」です。
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インビザライン・ファーストは、こどもの歯列不正を矯正する治療方法です。お子さまの歯並びを整えてあげたいと思う保護者の方は多いですが、気になるのは費用についてではないでしょうか。
今回は、インビザライン・ファーストの概要や、費用の相場について解説します。費用が追加になるケースや保険適用、費用を安くする方法などもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
インビザライン・ファーストとは?
インビザライン・ファーストとは、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期のお子さまを対象としたマウスピース矯正です。薄く透明なマウスピースを1〜2週間ごとに交換し、徐々に歯並びを整えます。
通常、こどもの歯列矯正では「顎を広げて歯が並ぶためのスペースを確保すること」と「歯を移動させてきれいに並べること」はわけて行います。
しかし、インビザライン・ファーストは、顎を広げることと歯を並べることを同時に行うことが可能です。従来の小児矯正治療との大きな違いであり、インビザライン・ファーストの最大の特徴といえるでしょう。
インビザライン・ファーストでは透明なマウスピースを使用するので、目立ちにくいこともメリットです。食事や歯磨きのときなどは取り外せるので、口内を清潔に保ちやすいこともメリットでしょう。
6〜10歳が対象とされていますが、実際の身体年齢だけで治療開始時期を決めることはありません。口内の状況を確認して決定するので、インビザライン・ファースト治療を希望する場合は、歯科医院を受診して相談しましょう。
インビザライン・ファーストの費用相場
インビザライン・ファーストを含む矯正治療には、基本的には保険が適用されません。そのため、歯科医院ごとに費用が異なります。
費用の相場は、450,000〜800,000円程度です。プロセスごとの費用相場を確認しましょう。
カウンセリング
矯正治療を始める前に、カウンセリングを行います。シミュレーションソフトを用いて、歯並びがどのように変化するのかを確認できます。治療に関する不安や疑問がある場合は、遠慮なく相談しましょう。
費用の相場は、無料〜10,000円程度です。
精密検査
インビザライン・ファースト治療を始める前に、精密検査を行って口内を確認します。歯の位置や顎の骨の状態を確認するために、レントゲンを撮影することもあります。
口内やお顔の写真を撮影し、矯正装置を製作するための歯の型取りも実施するでしょう。
適切な治療計画を立てるために非常に重要なプロセスです。必要な検査はしっかり受けましょう。
費用の相場は、10,000〜50,000円です。
マウスピースの製作
精密検査で得た情報をもとに、インビザライン・ファーストで使用するマウスピースを製作します。
費用の相場は、400,000〜600,000円程度です。
定期通院
インビザライン・ファーストのマウスピースが完成したら、矯正治療を開始します。1日20〜22時間装着し、1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換しながら、顎の骨の拡大と歯の移動を行います。
マウスピースの交換などはご自宅で行いますが、口内の状態を確認するために定期的に通院しなければなりません。治療が問題なく進んでいるかどうか、虫歯などのトラブルが発生していないかを確認するのです。
費用の相場は、1回の通院で3,000〜5,000円程度です。
保定期間
顎の骨の拡大と歯の移動が完了したあとは、顎の骨や歯の位置を固定する保定期間に入ります。インビザライン・ファーストに限らず、どのような矯正方法においても保定期間は非常に重要です。
保定期間中は、リテーナーとよばれる装置を装着して過ごします。リテーナーの製作にかかる費用の相場は、20,000〜50,000円です。
また、保定期間中も定期的に通院する必要があります。保定期間中の定期通院にかかる費用は、矯正治療中と同様に3,000〜5,000円程度です。
インビザライン・ファーストの費用が追加になるケースはある?
インビザライン・ファーストの費用が追加になるケースはあります。追加費用が発生するケースを確認しましょう。
ただし、追加の費用が発生するかどうかは歯科医院によって異なります。追加費用が発生しない制度を採用している歯科医院もあるでしょう。
実際に治療を受ける予定の歯科医院で、どのような場合で費用が追加になるのか確認することが重要です。
治療期間が延びた
インビザライン・ファーストでは、治療開始前に治療期間を予測し、費用なども算出します。予定していた期間内に治療が終了しなかった場合、追加の費用が発生するでしょう。
通院にかかる費用だけでなく、マウスピースを追加するための費用がかかる場合もあります。
マウスピースやリテーナーを破損・紛失した
インビザライン・ファーストのマウスピースを破損・紛失した場合、作り直す必要があるでしょう。マウスピースは薄いプラスチックでできているため、強い負荷がかかると破損する可能性があります。
食事や歯磨きの際は外しますが、保管方法が適切でないと紛失する可能性があるでしょう。ティッシュに包んで保管し、誤って捨てるケースが非常に多いです。
専用のケースで保管する、保管場所を決めるなど、破損・紛失しないように注意してください。
虫歯や歯周病になった
インビザライン・ファーストのマウスピースは歯磨きの際に取り外せるので、ブラッシングは通常どおり行えます。
しかし、歯とマウスピースが長時間密着していることで、唾液の作用をうまく受けられなくなります。汚れを洗い流す自浄作用や、細菌の増殖を抑える抗菌作用などがうまく働かないのです。
そのため、矯正治療開始前と比較すると虫歯や歯周病になりやすいといえます。虫歯や歯周病になった場合、矯正治療を中断するのが一般的です。
矯正治療を中断して虫歯・歯周病の治療を行うので、治療期間が延びるでしょう。虫歯治療で歯を削った場合、製作していたマウスピースが合わなくなり、再製作が必要になることもあります。
追加費用が発生する可能性があるので、虫歯や歯周病にならないように口内を清潔に保ちましょう。
インビザライン・ファーストは保険が適用される?
インビザライン・ファーストには、基本的に保険が適用されません。歯科治療において保険が適用されるのは「失った歯の機能を取り戻すために必要な最低限の治療」だからです。
ただし、厚生労働大臣が定める疾患が原因で噛み合わせに異常がある場合や、顎変形症を改善するための手術の前後に行う矯正治療の場合など、保険が適用されるケースもあります。
保険適用になるかどうかは歯科医師が判断するので、歯科医院で相談しましょう。
インビザライン・ファーストの費用を安くする方法はある?
インビザライン・ファーストには保険が適用されないため、治療費用が高額になるのが一般的です。少しでも安く治療を受けたいと思う方が多いでしょう。
しかし、残念ながら矯正治療の費用自体を安くする方法はありません。経済的な負担を抑える方法や、追加の費用が発生しないようにする方法はあります。詳しく確認しましょう。
医療費控除を申請する
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が100,000円(場合によっては総所得の5%)を超えた場合に受けられる、所得控除制度です。インビザライン・ファーストを受けた本人だけでなく、生計をともにするご家族の医療費もまとめて申請できます。
ただし、インビザライン・ファーストは必ず医療費控除の対象になるとは限りません。噛み合わせなどの問題で矯正治療が必要と認められた場合のみ対象となります。
噛み合わせに問題があってうまく咀嚼できない、発音が不明瞭になっているなど、何らかの問題がある場合は医療費控除の対象となる可能性があります。
インビザライン・ファーストの費用を安くできるわけではありませんが、経済的な負担を減らすことが可能です。
デンタルローンを利用する
デンタルローンとは、歯科治療に限定されたローンです。審査を受ける必要がありますが、利用できればまとまったお金を用意する必要がなくなるでしょう。
クレジットカードの分割払いやほかのローンよりも金利が低いことが多いので、利用を検討してもよいでしょう。
ただし、歯科医院によっては対応していない場合があるので注意してください。
治療期間を延ばさない
追加の費用が発生しないためには、治療期間が延びないようにすることが最も重要です。
具体的には、マウスピースの装着時間を守ることや、口内を清潔に保ち虫歯や歯周病を防ぐことが重要でしょう。マウスピースの破損・紛失にも注意しながら、矯正治療をスムーズに進めてください。
まとめ
今回は、インビザライン・ファーストの費用について解説しました。インビザライン・ファーストの費用相場は、450,000〜800,000円程度です。
インビザライン・ファーストには基本的に保険が適用されません。歯科医院によって費用が異なるので、実際の費用は治療を受ける予定の歯科医院で確認しましょう。
インビザライン・ファースト治療において、追加の費用を発生させないためには治療期間を延ばさないことが重要です。マウスピースの装着時間や交換時期を守り、口内を清潔に保ちましょう。
医療費控除やデンタルローンを使用すれば、インビザライン・ファースト治療にかかる費用の負担を抑えられるかもしれません。
インビザライン・ファースト治療を検討されている方は、埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。