こんにちは。埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」です。
インビザライン矯正は、マウスピースを使用した矯正方法です。永久歯列に対して行われます。
一方で、インビザライン・ファーストは、こどもを対象にしたインビザラインです。インビザライン・ファーストには、従来の矯正治療にはない特徴やメリット・デメリットがあります。
今回は、インビザライン・ファーストの概要や、メリット・デメリットについて解説します。
目次
インビザライン・ファーストとは?
インビザライン・ファーストは、乳歯から永久歯に生えかわる時期のこども向けの矯正方法です。
透明なマウスピースを1〜2週間装着したあと、新しいマウスピースに交換して歯を動かします。
こどもの矯正方法には、顎の成長をコントロールする治療と歯並びを整える治療の2種類がありますが、従来の方法では分けて行われていました。インビザライン・ファーストでは、顎の成長をコントロールする治療と歯並びを整える治療を同時に行えるのです。
インビザライン・ファーストを開始できる年齢と適応条件
インビザライン・ファーストは、乳歯と永久歯が混合している6〜10歳頃から行います。
インビザライン・ファーストを開始できる条件は、以下のとおりです。
- 第一大臼歯が萌出している
- 乳歯もしくは永久歯の切歯(せっし)のうち、少なくとも2本が2/3以上萌出している
- 少なくとも3/4顎に乳歯、または未萌出の永久歯が2本以上ある
インビザライン・ファーストを行うためには、前から数えて6番目の奥歯(第一大臼歯)が萌出していなければなりません。また、乳歯もしくは永久歯の切歯(前歯)のうち、少なくとも2本が2/3以上萌出している必要があります。
歯列を右上・右下・左上・左下と4つのブロックで区切った際に、少なくとも3ブロック以上で乳歯の犬歯・奥歯が存在することも条件です。
上記の条件を満たし、永久歯の犬歯・奥歯の2本以上がまだ生えていない場合、インビザライン・ファーストを受けられます。
インビザライン・ファーストのデメリット
インビザライン・ファーストのデメリットは、以下のとおりです。
適応条件がある
先述したとおり、インビザライン・ファーストには年齢制限と適応条件があります。適応条件に当てはまらない場合は、インビザライン・ファーストは行えないでしょう。
装着時間が長い
インビザライン・ファーストの効果を得るためには、1日20〜22時間マウスピースを装着する必要があります。装着時間が短いと顎の拡大や歯の移動が進まず、治療期間が延びるでしょう。
マウスピースの清掃をしなければならない
治療に使用するマウスピースは、毎日装着します。マウスピースの掃除を怠ると細菌が増殖し、虫歯などのリスクが高まるでしょう。
マウスピースを清潔に保つために、マウスピースは毎日清掃しなければなりません。
紛失することがある
ワイヤー矯正は、歯に直接矯正装置を装着するため自由に取り外せません。
しかし、インビザライン •ファーストで装着するマウスピースは、自由に取り外せます。食事や歯磨きなどで取り外した際に紛失することがあるのです。
紛失防止のために、マウスピースを取り外したらケースで保管しましょう。
インビザライン・ファーストのメリット
次に、インビザライン・ファーストのメリットをご紹介します。
取り外しができる
治療で使用するマウスピースは、基本的に自由に取り外しができます。そのため、食事内容を制限する必要はありません。
マウスピースを取り外して歯磨きできるため、磨き残しも少ないでしょう。ワイヤー矯正ほど口腔ケアに手間がかからない点はメリットといえます。
目立たない
ワイヤー矯正では、口を開けたときに歯に装着している矯正装置が目立ちます。
しかし、インビザライン・ファーストで使用されるマウスピースは透明のため、矯正治療をしていることを気づかれにくいでしょう。
治療期間を短縮できる
従来の矯正治療では、顎の成長をコントロールする治療と歯並びを整える治療を分けて行っていました。インビザライン・ファーストは、顎の成長と歯の位置を同時にコントロールできるため、治療期間を短縮できます。
習癖を改善できる
歯並びが悪くなる習癖として、指しゃぶり・舌癖(ぜつへき)があります。指しゃぶりなどの習癖は、上下の奥歯を噛んでも前歯が噛み合わない開咬や出っ歯の原因になるでしょう。
インビザライン・ファーストでは、歯並びに影響を与える習癖も改善できます。
歯を抜かなくても矯正できる
インビザライン・ファーストでは、顎の成長をコントロールできます。永久歯をきれいに並べるために必要なスペースを確保できため、抜歯することなく歯をきれいに並べられるでしょう。
痛みが少ない
ワイヤー矯正など従来の矯正方法では、大きな力を加えて歯を動かすため痛みが伴います。インビザライン・ファーストでは、歯に加わる力は大きくないので痛みは少ないでしょう。
トラブルが起きにくい
ワイヤー矯正では、矯正装置が口内の粘膜に当たって口内炎ができることがあります。インビザライン・ファーストでは、柔らかい素材でできたマウスピースを使用するため、粘膜を傷つけるリスクは低いです。トラブルは起きにくいでしょう。
金属アレルギーがあるこどもでも治療を受けられる
インビザライン・ファーストで使用するマウスピースは、プラスチックでできています。そのため、金属アレルギーがあるこどもでも安心して治療を受けられます。
インビザライン・ファーストとほかの治療法の違いは何?
インビザライン・ファーストのメリット・デメリットをご紹介しました。
次に、インビザライン・ファーストとほかの治療法の違いを確認しましょう。
従来の治療法
従来の治療法は、大きく2つのステップに分けられます。
初めのステップでは、顎の成長を利用して顎の幅を広げる治療を行います。歯を並べるためのスペースを確保し、永久歯が自然と適切な位置に生えるように誘導することが目的です。顎の幅を広げて永久歯が適切な位置に生えた場合は、治療を終了することもあるでしょう。
永久歯が適切な位置に生えなかった場合や、永久歯の位置の微調整が必要な場合は、ワイヤー矯正などで歯並びをきれいに整えるステップに進みます。
インビザライン・ファーストによる治療法
従来の治療法では、顎の成長をコントロールする治療と歯並びを整える治療の2つのステップに分けて治療が行われていました。
インビザライン・ファーストでは2つのステップを同時に行うことができます。治療期間を短縮でき、治療費も抑えられるのです。
まとめ
今回は、インビザライン・ファーストのメリット・デメリットについて解説しました。インビザライン・ファーストは、マウスピースを用いたこども向けの矯正方法です。
インビザライン・ファーストのメリットは、マウスピースを自由に取り外しできるため日常生活に支障がでにくいこと、矯正中の痛みが少ないこと、習癖を改善できることなどが挙げられます。
デメリットは、マウスピースを1日20〜22時間以上装着しなければならないことや、マウスピースの清掃を行う必要があることです。
こども向けの従来の矯正治療は、顎の成長をコントロールして永久歯を並べるスペースを確保してから、歯並びを整えるという流れで行われていました。インビザライン・ファーストでは、顎の成長をコントロールする治療と歯並びを整える治療を同時に行うことが可能です。
治療期間を短縮でき、治療費も抑えられるでしょう。
インビザライン・ファーストを行うためには、年齢や口内の状態を確認する必要があります。インビザライン・ファーストを検討している方は、歯科医師に相談しましょう。
インビザライン・ファーストを検討されている方は、埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。