こんにちは。埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」です。
プレオルソとは、4〜7歳が対象のマウスピース型矯正装置です。
今回は、プレオルソの概要や、メリット・デメリット、プレオルソで治療できる歯並びなどを解説します。お子さまの歯列矯正を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
プレオルソとは?
プレオルソとは、4〜7歳までのこどもを対象としたマウスピース型矯正装置です。歯を移動させるのではなく、口周りの筋肉や舌の位置など、歯並びを悪くしている原因を改善し、間接的に歯並びを改善します。
口周りの筋肉のバランスが悪いと、歯並びが悪くなります。筋肉のバランスを整えることで、理想の位置に歯を並べられるのです。
プレオルソで早期に治療を行うことで、歯並びが極度に乱れることを予防できます。将来的に矯正治療の負担を減らせる可能性があるでしょう。
プレオルソのメリット・デメリット
プレオルソには、メリットだけでなくデメリットもあります。
プレオルソのメリット
プレオルソのメリットは、以下のとおりです。
- 取り外せる
- 本格的な歯列矯正をスムーズに進められる
- 指しゃぶりを改善できる
- 装着時間が短い
- 痛みが少ない
それぞれ解説します。
取り外せる
プレオルソは取り外しが可能です。ふだんどおり食事をすることができ、ストレスなく治療を続けられるでしょう。歯磨きもふだんどおり行えるので、虫歯や歯周病のリスクも高くありません。
乳歯が虫歯になると、歯根に虫歯菌が侵入することがあります。あとから生えてくる永久歯も虫歯になるリスクが高まるでしょう。
プレオルソは取り外せるので、しっかりと歯を磨いて虫歯を予防できます。
本格的な歯列矯正をスムーズに進められる
プレオルソで治療することで、本格的な歯列矯正をスムーズに進められる可能性があります。プレオルソは、歯並びを悪くしている口周りの筋肉のバランスや舌の位置などの原因を改善する治療です。歯並びが悪くなる原因は改善されているので、将来本格的に歯列矯正を行う際の治療期間が短くなるでしょう。
早期にプレオルソで予備矯正を開始すれば、歯並びが悪くなる原因を改善できるので、本格的な歯列矯正が不要になるケースもあります。
指しゃぶりを改善できる
プレオルソで治療することで、指しゃぶりや口呼吸などの癖の改善が可能です。指しゃぶりは歯に圧力をかけるので、将来の歯並びに悪影響を与えます。口呼吸を日常的に行っていると口内が乾燥するので、虫歯菌が繁殖しやすいです。指しゃぶりや口呼吸の癖がある場合、プレオルソ治療を検討するとよいでしょう。
装着時間が短い
プレオルソの装着時間は最低日中1時間なので、装着時間が短いです。就寝時や在宅時など、保護者が見守れるタイミングで装着できるので、安心して治療を行えるでしょう。
学校などで装着する必要がないので、小さいこどもでも無理なく治療を継続できます。
痛みが少ない
プレオルソは、一般的な矯正治療とは異なり、歯を直接移動させません。間接的に歯並びの改善を行うので、痛みが少ないです。装着時間が短いので、矯正装置が粘膜に長時間当たって痛みが出ることもないでしょう。シリコン素材で柔らかいので、口内を傷つける心配もありません。
プレオルソのデメリット
プレオルソのデメリットは、以下のとおりです。
- 装着時間が治療結果を左右する
- 完全に歯並びを整えることは難しい
それぞれ解説します。
装着時間が治療結果を左右する
プレオルソは、装着時間に治療結果が左右されます。最低でも1日1時間装着する必要があり、装着時間が1時間未満の場合、治療効果が出ないかもしれません。
保護者が見ていない間にプレオルソを外し、装着時間が短くなるケースもあるでしょう。プレオルソの効果を高めるためには、装着時間が非常に重要です。
完全に歯並びを整えることは難しい
プレオルソは、歯並びを悪くする原因を改善する予備矯正です。完全に歯並びを整えることは難しいでしょう。
完全に整えたい場合は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正など、本格的な歯列矯正を行う必要があります。早期からプレオルソの治療を行うことで、将来的に歯並びが悪くなることを予防できるので、本格的な歯列矯正の治療期間を短くできるでしょう。完全には整わないかもしれませんが、無意味な治療ではないのです。
プレオルソで治療できる歯並び
プレオルソで治療できる歯並びは、以下のとおりです。
- 上顎前突
- 下顎前突
- 叢生
- 開咬
- 過蓋咬合
それぞれ解説します。
上顎前突
上顎前突は、下の歯列よりも上の歯列が前に出過ぎている状態です。出っ歯ともよばれています。
上顎前突の主な原因としては、指しゃぶりや爪を噛む癖などによって、上下の顎の位置関係がずれることが挙げられます。プレオルソは指しゃぶりの改善にも効果があるので、上顎前突の予防や治療にも効果的に働くでしょう。
上顎前突を放置すると、口が閉じられなくなりドライマウスになるリスクがあります。
下顎前突
下顎前突とは、奥歯を噛み合わせたときに、下の歯列が上の歯列を覆う状態です。受け口ともよばれます。
一般的に、上顎が小さいことや、下顎が大きすぎることなどが原因で引き起こされます。大人になってからでも治療できますが、外科手術が必要になることが多いです。
下顎前突を放置すると、噛む力の低下や発音障害などのリスクがあります。
叢生
叢生とは、顎の大きさと歯の大きさのバランスが悪く、部分的に歯が重なる状態です。乱ぐい歯ともよばれます。叢生の原因は、幼少期の指や舌を噛む癖、虫歯によって乳歯が早期に脱落したことなどが挙げられます。
叢生を放置すると、噛み合わせが悪いので食べ物をしっかりと噛むことができず、消化不良を引き起こす可能性があるでしょう。ブラッシングがしにくいので、虫歯のリスクも高まります。
開咬
開咬とは、奥歯を噛み合わせたときに、上下の前歯にすき間ができる状態です。オープンバイトともよばれます。
食べ物をうまく噛み切ることができず、胃腸の消化不良を引き起こすリスクがあります。常に口があいている状態になるので、口内が乾燥するでしょう。菌の増殖を促進させ、虫歯や歯周病の原因になります。
過蓋咬合
過蓋咬合とは、奥歯を噛み合わせたときに、上の前歯が下の前歯を過剰に覆う状態です。ディープバイトともよばれます。
上の前歯の裏側に下の前歯が当たるので、歯茎が傷つくことが多いです。出っ歯やガミースマイルを引き起こす可能性もあります。
プレオルソは何歳から?
プレオルソは、顎の骨が柔らかい4〜7歳頃に治療を始めるとよいでしょう。早期に治療を行うことで、非抜歯で矯正治療を行える可能性が高まります。
プレオルソは金属不使用なので、金属アレルギーの心配もありません。小さいこどもでも安心して使用できます。
まとめ
今回は、プレオルソの概要やメリット・デメリット、プレオルソで治療できる歯並びをご紹介しました。
プレオルソのメリットは、取り外せること、指しゃぶりの癖などを改善できること、装着時間が短いことなどが挙げられます。デメリットは、装着時間に治療結果が左右されること、完全に歯並びを整えるのは難しいことなどが挙げられるでしょう。
プレオルソは、顎の骨が柔らかい4〜7歳頃に治療を始めるとよいとされています。今回の記事を参考に、プレオルソについての理解を深めてください。
プレオルソを検討されている方は、埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。