こんにちは。上尾市の歯医者 とも歯科矯正歯科クリニック院長の中川です。
今回も日々寄せられる患者さまからの質問にお答えしていきたいと思います。
今回のご質問は40代の女性からの質問です。
『先生、私虫歯になったことあるけど、もしこのまま治療しないでいたらどうなるの?』
という質問をいただきました。
虫歯、嫌ですよね。虫歯が嫌というよりは虫歯の治療が嫌かもしれないですよね。
なのでどうしても歯医者に行くのが嫌だから虫歯を放置しているって方、いらっしゃるかと思います。
皆様が想像しうるところからいくと、「痛くなる」「治療期間が長くなる」「費用がかさむ」等があると思います。
もちろんその通りかと思います。
それ以上に「口臭がひどくなる」「顎の骨に膿がたまる」「全身疾患への異常」等も考えられます。
これは非常にまれですが、最悪の場合、死に至ることもあるとされています。
怖い答えになってしまいましたが、虫歯を放置していていいことは基本的にありません。
先ほど申し上げた通り痛みや治療期間の延長、費用面などみなさまの負担が増えるだけです。
また全身疾患等をからめて、これからお話ししていきます。
虫歯を放置することで引き起こす代表的な疾患を2つほど説明します。
①歯原性菌血症
口の中の傷や歯茎の傷、虫歯などから血管内に口の中の細菌が侵入し、血流にのって全身にめぐってしまう状態です。
良好な健康状態であれば、すぐさま状態が悪化するというようなことはありません。
しかし、体調が良くなかったり、疲れていたり、寝てなかったり、もしくは全身的な持病のある方は免疫機能がうまく働かず、「脳梗塞」や「心筋梗塞」「動脈硬化」などの症状を引き起こしたりします。
全身をめぐる細菌に体の免疫機構が負けてしまうと、最悪死に至ることもある怖い状態です。
②根尖性歯周炎
虫歯が進行し、虫歯菌が神経まで及んでしまいそのままにしておくと、神経が死んでしまい「歯髄壊死」という状態になります。
そのままさらに放置を続けると死んでしまった神経が腐ってきてしまい「歯髄壊疽」という状態になります。
やがて虫歯菌が歯の根っこの先まで到達し、根っこの先で炎症を起こします。そうすると歯だけでなく、歯を支えている骨を溶かしてくるため、強い痛みや腫れ、発熱などを引き起こします。
これがさらに進行すると根っこの先に膿がたまり、溜まった膿の部分が赤く腫れ上がります。
この状態がひどくなると抗生剤の点滴が必要になったり、入院が必要になってしまうこともあります。
その上重篤な場合は、目や脳への影響があったり、最悪の場合は敗血症を起こして死に至る例もあります。
特に糖尿病の持病がある方は虫歯や歯周病の進行が速くなることがわかっているので、早期の治療を勧めます。
ちょっと怖い内容になってしまいましたが、ほとんどの方はここまでなる前に何かしらの処置をされていたり、体の免疫力で回復することが多いので、あまりほっときすぎないように気をつけましょう!
この記事を書いたのは
とも歯科矯正歯科クリニック院長 中川智彦
日本大学歯学部卒業
インビザラインドクター
インビザラインプラチナプロバイダー
シュアスマイルドクター
メイクアライン所属
アライナー矯正CIAO所属
マウスピース矯正スタディーグループDNEX所属
クリンチェックマラソンコース
SAO第1期メンバー
デジタルアライナーオルソドンティクス2020コース
床矯正研究会所属
アストラテックインプラントシムプラントコース
POIインプラントコース取得