こんにちは。
上尾市の歯医者 とも歯科矯正歯科クリニック院長の中川です。
今回も日々いただく、患者さまからの質問にお答えしていきたいと思います。
今回は25歳女性からの質問です。
「口臭が最近気になるんです。歯磨きはしているんですが、なぜ口臭はでてしまうのですか?」
というものです。
マスク生活になって、ご自分の口臭が気になるという方は、大変多くいらっしゃいます。
私の答えから申し上げますと、
「歯垢、プラーク、歯石などがきれいに取りきれていないことがほとんどです。また舌や入れ歯等にも汚れはつきますので、そこもしっかりお手入れしてもらいたいです。お口の中だけではなく、鼻やノド、内分泌系の疾患のこともあります。」
口臭の原因は、90%以上口の中にあると言われています。
歯磨きで落としきれなかった食べ物のカスなどの磨き残しのタンパク質が口の中で細菌に分解、発酵される過程で「硫黄化合物」になります。
硫黄化合物は気化しやすく、ガスとなり悪臭を放ち、口臭の原因になるのです。
現在わかっている硫黄化合物は3つで、ニオイは以下のように例えられることが多いです。
①卵が腐ったようなニオイ・・・・「硫化水素」
②玉ねぎが腐ったようなニオイ・・・・「メチルメルカプタン」
③キャベツが腐ったようなニオイ・・・・「ジメチルサルファイド」
①硫化水素は温泉地や火山などで発生されるものです。高濃度であれば、毒ガスと指定される有毒なものです。
②メチルメルカプタンはこの3つの中で、最もニオイの刺激が強いものになります。
③ジメチルサルファイドは生ゴミが腐ったような嫌な匂いがするものです。
歯周病になると、歯と歯茎の間に溝ができます。歯周ポケットといわれるものです。
そこに食べ物のカスがたまりやすくなり、においの元となる細菌と結合した硫化化合物ができやすくなります。
そのため歯周病の人をチェックすると、メチルメルカプタンのの数値が高いのです。
歯周病が悪化して、歯の根っこの先に膿が溜まるようになり、その膿が口の中に出てくるとさらに強烈なニオイになります。
胃腸などの内分泌系の不調などでも口臭は出ることがあります。
また、舌の表面にある白い苔。舌には舌乳頭という細かい突起があり、そこに食べかすや細菌がたまり、舌苔ができます。
細菌が多いとニオイの元となる硫化化合物ができやすい環境なので、口臭ケアは舌に舌苔が溜まっていないかどうかも気を配る必要があります。
歯磨きとは別に「舌磨き」を行う方もいらっしゃいますが、力加減がわからず舌を傷つけてしまっていることもあります。
舌は味覚を司るデリケートな場所なので通常の歯磨きやフロス、コチラを十分に行い、気持ち舌を触るというくらいで十分です。
やはり大事なのは、基本の基本、丁寧な歯磨きとフロスや歯間ブラシなどの補助器具を使った、毎日の口腔ケアと、たまに歯医者にいらっしゃって行うプロフェッショナルケアが大事ですね。
この記事を書いたのは
とも歯科矯正歯科クリニック院長 中川智彦
日本大学歯学部卒業
インビザラインドクター
インビザラインプラチナプロバイダー
シュアスマイルドクター
メイクアライン所属
アライナー矯正CIAO所属
マウスピース矯正スタディーグループDNEX所属
クリンチェックマラソンコース
SAO第1期メンバー
デジタルアライナーオルソドンティクス2020コース
床矯正研究会所属
アストラテックインプラントシムプラントコース
POIインプラントコース取得