こんにちは。
上尾市の歯医者 とも歯科矯正歯科クリニック院長の中川です。
今回は前回の質問の続きです
『先生、妻に寝てる時の歯ぎしりがうるさいって言われたんだけど、ほっておいて大丈夫かな?』
50代男性からの質問です。
前回、歯ぎしりとはなんぞや?の話をさせていただいています。
今回は歯ぎしりの3つのタイプについて説明いたします。
①「ギリギリ」と音を立てるタイプ→『グラインディング』
いわゆる「歯ぎしり」です。
上下の歯を噛みしめなら横に擦り合わせる歯ぎしりです。
擦り合わされた歯同士で歯が削れ合い、すり減っていき、歯が平らになるという特徴があります。
ひどくなると、歯の詰め物が取れたり、歯が欠けたり割れたりしやすい、最も歯にダメージのある歯ぎしりのタイプです。
②「グッ」と噛み締めるタイプ→『クレンチング』
いわゆる「くいしばり」です。
上下の歯と顔のエラと言われる部分に「グッ」と強い力が入り、噛み締めるタイプの歯ぎしりです。
重いものを持つ時に「グッ」と歯を食いしばる様子をイメージするとわかりやすいと思います。
あの状態がもうクセになっていて、お仕事をしている時や、勉強している時、何かに集中している時や、寝ている時に力が入っている状態です。
前述した「グラインディング」とちがい、音は出ませんが、常に顎や両サイドのエラに力が入っているので、1日の終わりに顎が重く疲れた感覚がある方は気づかないうちに食いしばりをしているのかもしれません。
③「カチカチ」と音が鳴るタイプ→『タッピング』
上下の歯を何かを食べている時のように噛み合わせる「カチカチ」と歯同士がぶつかった音がするのが特徴の歯ぎしりです。
震えるように寒い時、怖い時に歯同士が小刻みにぶつかり合うのをイメージするとわかりやすいかもしれません。
前述のグラインディング、クレンチングに比べると該当者の数は少なめですが、音が鳴る歯ぎしりなのでよく目立ち、無意識におこなっていて他人に指摘されて気づくことが多いです。
今まで歯ぎしりの種類についてお話ししましたが、ここからは歯ぎしりの治療についてお話しします。
歯ぎしりの治療には「歯ぎしり、食いしばり用」のマウスピースをはめて、歯の消耗を防ぐ方法があります。
このマウスピースは健康保険の適応で、3000円ほどで製作が可能です。
自分の歯と歯が直接ぶつかってダメージを受けやすいのですが、マウスピースが介在することにより、歯に直接ダメージがいくのを防ぎます。
最近ではドラッグストア等で気軽に購入できるマウスピースもありますが、きちんとピッタリ自分に合ったものを入れなければ、しっかりした効果は発揮しません。
ぜひ歯医者さんでちゃんと型取りをして製作したものを使用することをオススメします。