みなさまこんにちは。
上尾市の歯医者 とも歯科矯正歯科クリニック院長の中川です。
今回引き続き当院の患者さまからの質問に答えてまいります。
今回はまたまた前回の続きとなります、マウスピース矯正の続きです。
矯正相談で当院にいらっしゃった20代女性からの質問です。
『マウスピース矯正って聞いたことあるけど、どういうものなのですか?』という質問です。
ざっくりいいところをご説明しますと
①目立ちにくく、異物感が少ない矯正装置
②取り外しが可能で、好きな食事ができる。
③取り外し可能なため、お口の中が清潔に保てる
④痛みが少ない
⑤顎関節症の治療やホワイトニングも同時にできることがある
⑥できるだけ歯を抜かない治療計画が立てられる
⑦矯正治療のゴールが明確になる
とあげられます。
今回は ⑥出来るだけ歯を抜かない計画を立てられる から解説していきたいと思います。
歯を抜く、抜かないのお話しをする際にまず説明しておかないといけないことがあります。
そのお話しからさせてくだい。
突然ですが質問です。歯並びの相談で一番多い、歯並びがガチャガチャで治したい。歯が前に出ていて出っ歯になっている。というお悩みですが、なぜガチャガチャや出っ歯になってしまうのでしょうか。
答えは、歯の大きさと顎の大きさのアンバランスです。
歯の大きさと顎の大きさがぴったり同じなら歯はキレイに並びます。
歯並びに悩んでいる方の多くは歯の大きさよりも、顎の大きさの方小さくてキレイに並び切ることができない状態です。
分かりにくいので、椅子と椅子に座りたい人に例えます。
椅子→顎の大きさ
椅子に座りたい人→歯の大きさ
①椅子の大きさと、座りたい人がピッタリ合っている時
顎の大きさ = 歯の大きさ
つまり、歯並びがキレイな状態です。
②椅子の大きさよりも、歯の大きさが大きい場合
顎の大きさ < 歯の大きさ
つまりガチャガチャや出っ歯の状態です。
3人掛けの椅子に4人が座っている状態です。
キレイに座りきれずデコボコになっている状態ですね。
こうなると歯もキレイには並ばないですよね。
これが歯の大きさと顎の大きさのアンバランスです。
本来歯が並ぶことができるスペースよりも、歯が大きいとキレイに並ばないことがご理解いただけたでしょうか。
ここで本題に戻ります。
⑥出来るだけ歯を抜かない計画を立てられる
従来のワイヤー矯正はこの「歯と顎の大きさのアンバランス」を解消するために上下左右4本の永久歯を抜くという処置が基本的に入ります。
そう、歯を抜くのがデフォルトなんですね。
分かりやすく絵で説明しますと
このぎゅうぎゅうの状態だと歯が並ばないため
⇩
このように歯を抜いて、並べるスペースを作っていくというわけです。
今まではこのやり方が基本的な矯正治療の方法でした。
しかし、マウスピース矯正はこの歯を抜くやり方を極力避けることができるようになりました。
今までの矯正ではできなかった、顎の大きさを広く使えるようになったためです。
分かりやすく絵で説明しますね。
顎の大きさと歯の大きさのアンバランスで、ぎゅうぎゅうの状態です。
この状態から、従来のワイヤー矯正では歯を抜いてスペースを作っていましたが、マウスピース矯正では顎のスペースを広げることが可能になりました。
イメージで言うと、椅子の大きさを大きくして座る人のスペースを作るというものです。
これは実は本当に画期的なことで、この技術により格段に歯を抜かずに矯正ができるようになったのです。
みなさんのお父様お母様からもらった大事な健康な大人の歯、できたら抜きたくないですよね。
マウスピース矯正はそれが可能になりました。
ぜひ歯を抜かずに治したい方はご相談ください。