歯を白く美しくするホワイトニングは、お顔の印象もよくなることで人気の施術です。
しかし、歯の状態や薬剤の種類によっては痛いと感じるときもあり、心配する方がいらっしゃるかもしれません。特に、痛みに弱い方や初めてホワイトニングをする方は、どの程度の痛みがあるのか、どんな対策があるのか気になるでしょう。
この記事では、ホワイトニングの痛みの主な原因や、痛みを和らげる方法、痛みを予防するためのポイントを詳しく解説します。ホワイトニングの施術を快適に受けるために、ぜひ参考にしてください。
目次
ホワイトニングは痛い？
個人差はありますが、ホワイトニングで痛いと感じることがあります。
歯は、エナメル質・象牙質・神経の3層からなっています。このうち、エナメル質は人体の中で一番硬い素材で、神経が通っていないため痛みを感じることはありません。
しかし、歯のトラブルやホワイトニングの種類・薬剤などにより、神経まで刺激が伝わると、ホワイトニングで痛いと感じることがあるのです。
ホワイトニングの痛みの原因
ここでは、ホワイトニングで痛いと感じる4つの原因について解説します。
虫歯や歯周病がある
虫歯や歯周病が進行していると、ホワイトニング時に痛いと感じることがあります。虫歯や歯周病が進行して象牙質が露出すると、ホワイトニングの薬剤が浸透し、痛みが出ることがあるのです。
特に、虫歯で歯に穴が空いたり、歯周病で歯茎が下がっていたりする場合は痛いと感じやすいといえます。施術を受ける前に、歯科医院で診断を受け必要な治療を終わらせておきましょう。
知覚過敏がある
知覚過敏の症状がある場合、ホワイトニング時に痛みが出やすいといわれています。知覚過敏とは、歯磨きの刺激や冷たい飲食物などで、一時的に歯の痛みや違和感が出る状態のことです。
加齢や歯周病によって歯茎が下がった場合や、間違った歯磨きによる刺激で、象牙質が露出することが原因です。
象牙質は敏感な部位のため、ホワイトニングの薬剤が浸透すると、痛みが出ることがあります。特に、日常的に歯磨きの毛先が当たった刺激や冷たいもの・熱いものに敏感な場合は、ホワイトニング後も痛みが出やすいので注意が必要です。
歯にヒビや欠けがある
歯の表面にヒビや欠けがある場合、薬剤が内部に浸透しやすくなるため、痛いと感じることがあります。特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、エナメル質が摩耗して小さな亀裂ができやすいです。そのため、施術前に歯の状態をチェックしてもらうとよいでしょう。
薬剤の濃度が高い
ホワイトニングの薬剤の濃度が高い場合、歯が痛いと感じることがあります。
主なホワイトニングの方法は、歯科医院で行うオフィスホワイトニングと、家で行うホームホワイトニングの2種類です。高濃度の薬剤を使用するオフィスホワイトニングは即効性がある反面、知覚過敏のような痛みが出やすくなります。
一方、ホームホワイトニングでは低濃度の薬剤を使うため、痛みのリスクは抑えられるのがメリットです。ホームホワイトニングは効果を感じるまでに時間がかかるため、それぞれのメリット・デメリットを知り、自分に合った方法を選びましょう。
ホワイトニングによる痛みが続く期間
ホワイトニングによる痛みの持続時間には個人差がありますが、多くの場合、数時間から1日程度です。エナメル質が薄い方や知覚過敏が強く出る方の場合、2〜3日ほど痛みが続くこともあります。
ホワイトニングによる痛みは一時的なもののため、自然に治まりますのでご安心ください。
ただし、痛みがなかなか引かない、痛みが強くなったなどの場合、トラブルが起きている可能性があります。このような場合は早急な対処が必要になりますので、歯科医師にご相談ください。
ホワイトニングで痛いと感じたときの対処法
ホワイトニングで痛いと感じたときの対処法は、以下の4つです。
刺激のある飲食物を避ける
ホワイトニング後の歯は、一時的に敏感になっています。刺激のある食事を選ぶと痛いと感じることがあるため、ホワイトニング後は以下の飲食物を避けるようにしましょう。
- アイスや氷などの冷たいもの
- 鍋やスープなどの熱いもの
- かんきつ類
- 炭酸飲料
知覚過敏用の歯磨き粉を使用する
日常的に知覚過敏用の歯磨き粉を使用することで、ホワイトニング後の痛みを軽減できる場合があります。知覚過敏用の歯磨き粉に含まれる硝酸カリウムやフッ素には、歯の神経への刺激を和らげる効果があります。
また、ホワイトニング後に硝酸カリウム、フッ素が含まれる歯磨きを選択することで、痛みを軽減できる効果が期待できるでしょう。
痛み止めの服用
知覚過敏の症状や痛みが我慢できない場合は、痛み止めを服用するのも有効です。
ただし、痛み止めは症状を一時的に軽減させるもので、原因を取り除けるものではありません。トラブルが起きている場合は、速やかに歯科医院を受診しましょう。
また、痛み止めをむやみに服用すると、人体に悪影響を及ぼす可能性があります。痛み止めを服用する際は、必ず用法・用量を守ることが大切です。
歯科医院を受診する
ホワイトニング後に激しく痛む、なかなか痛みが引かないなどの場合、すぐに歯科医院を受診してください。ホワイトニング後1～2日程度は、痛みがあっても自然に治まることがほとんどです。
しかし、数日経っても症状が引かない場合やズキズキ歯が強く痛むなどの場合、歯や歯茎にトラブルが起きている可能性があります。痛みを我慢していると、神経が炎症を起こし神経の壊死を起こす場合もあるでしょう。
そのため、日常生活に支障をきたすほどの症状が出ている場合は、我慢せずにすぐに歯科医院を受診してください。
ホワイトニングによる痛みを予防する方法
日々のお口のケアにより、ホワイトニングによる痛みを予防できます。以下の4つのポイントを意識しましょう。
虫歯や歯周病を治療する
虫歯や歯周病がある場合は、事前に治療を受けましょう。虫歯や歯周病などのトラブルがあると、歯の内部に薬剤が浸透し、痛みが生じる原因となります。特に、大きな虫歯で神経が壊死すると、ホワイトニング剤の効果が出ず歯のトーンアップができないことがあります。
虫歯や歯周病は自然には治らないため、なるべく早く治療を受けましょう。
知覚過敏のケアを行う
知覚過敏のある方は、知覚過敏用の歯磨き粉を使用し、ケアをすることが大切です。日常的に使用する歯磨き粉を知覚過敏に特化したものにすることで、痛みが出にくくなる効果が期待できます。
また、フッ素を含んだ歯磨き粉やうがい薬を選択するのも有効です。フッ素には歯を強くする効果があるため、ホワイトニングの刺激を予防できる効果が期待できるでしょう。
正しい歯磨きによるケア
ホワイトニング後の痛みを防ぐためには、日頃から正しい歯磨きを行うことが大切です。お口の中を清潔に保つことができれば、虫歯や歯周病の予防につながります。
また、硝酸カリウムやフッ素などを含んだ歯磨き粉を使用することにより、歯を強くする効果が得られます。これにより、ホワイトニングの薬剤の刺激を受けにくくなり、施術後の痛みや感じにくくできる効果もあるでしょう。
定期的に歯科検診を受ける
ホワイトニング後の症状を予防するためには、定期的に歯科検診を受けることも大切です。歯科検診では、お口全体の診察、クリーニングなどを行います。定期的にクリーニングを受けることで、歯の表面の汚れを取り除き、ホワイトニングの効果を高められるのがメリットです。
また、お口全体を歯科医師に診察してもらうことで、トラブルを未然に防ぐ効果もあります。特に、虫歯や歯周病、歯のヒビや欠けなどは、ご自身で気付かないことも少なくありません。
定期的に歯科検診を受けることで、歯の健康を維持しながら、ホワイトニング効果を高められるでしょう。
まとめ
お口の状態や使用する薬剤によって、ホワイトニング時や施術後に痛いと感じることがあります。ほとんどが一時的なものであり、数時間～1日経てば自然とおさまります。
ただし、ホワイトニング後に痛みが強くなる、何日経っても痛いなどの場合、トラブルが考えられます。我慢することで症状が悪化する場合もありますので、すぐに歯科医院を受診しましょう。
ホワイトニングを検討されている方は、埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、痛みを癒すだけでなく生活の質を向上できる歯科治療を目指して診療を行っています。小児矯正・小児歯科や成人矯正、虫歯・歯周病治療、ホワイトニングなどさまざまな治療を行っています。