歯のコラム

プレオルソにはどのような効果がある?3つの効果を解説!

こんにちは。埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」です。

プレオルソをする子供

こどもの歯並びが悪くなる原因は、顎が小さいことなど遺伝的なものが多いといわれています。

しかし、口呼吸や指しゃぶり、舌癖などの悪習慣を続けることが原因で、後天的に歯並びが悪くなることもあるのです。

この記事で解説するプレオルソは、こども用のマウスピース矯正です。悪習慣を改善できる効果にくわえ、歯並びの悪化を予防する効果も期待できます。

ここでは、プレオルソの3つの効果やメリット・デメリットについて解説します。プレオルソでの治療後に歯並びを整える方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 

プレオルソとは?

プレオルソのマウスピース

プレオルソとは、お口周りの筋肉や顎が成長途中のこども(4~10歳)を対象としたマウスピース型の矯正装置のことです。歯並びを整える治療のイメージがあるかもしれませんが、プレオルソは歯並びを整えることが目的の治療ではありません。

プレオルソの目的は、歯並びを悪くする根本的な原因を取り除き、歯並びの悪化を予防することです。プレオルソを日中1時間と就寝中に装着することにくわえ、お口周りの筋肉を鍛えるトレーニングも行います。

これにより、口呼吸や指しゃぶりなど、歯並びが悪くなる原因を取り除くのです。悪習慣を改善できることで顎の成長を促せるため、正しい位置に永久歯が生えるように促す効果もあります。

プレオルソの対象年齢は4~10歳ですが、治療開始時期はお口の状態によって異なります。お子様の歯並びが気になったら、なるべく早く歯科で相談しましょう。

 

プレオルソの3つの効果

プレオルソの3つの効果イメージ

プレオルソを装着することで得られる効果は、以下の3つです。

 

悪習慣の改善

プレオルソを装着することで、お口周りの筋肉が鍛えられます。悪習慣を改善する効果も期待できるでしょう。

歯並びが悪くなる原因には、口呼吸や指しゃぶり、舌癖などの悪習慣が挙げられます。プレオルソを装着するとお口周りの筋肉が鍛えられるため、歯並びが悪くなる原因を根本的に取り除く効果が期待できます。

 

歯並びの悪化を予防

プレオルソは顎の成長を促す効果があるため、顎のバランスが整います。永久歯が生えるスペースを確保できるので、歯並びが悪化するのを予防できます。

また、上述した通り、プレオルソでは歯並びが悪くなる原因を根本的に取り除けます。こどもの内に悪習慣を改善できるので、将来的に歯並びが悪くならないように予防する効果もあるでしょう。

 

後戻りしにくい

矯正治療で歯並びを整えても、悪習慣が改善できていなければ後戻りします。再治療が必要になることもあるでしょう。

プレオルソは歯並びが悪くなる悪習慣を根本的に改善できるため、後戻りしにくいといえます。

 

プレオルソのメリット

プレオルソのメリットイメージ

プレオルソのメリットは、以下の5つです。

 

装着時間が短い

プレオルソの装着時間は、日中1時間と就寝中のみです。装着時間が短いため、お子でもストレスなく治療を受けられるでしょう。

 

取り外しできる

プレオルソはマウスピース型の装置を使用するため、自由に取り外しできるのがメリットです。お食事や歯磨きの際はプレオルソを外すため、違和感や異物感に悩まされることは少ないです。

 

痛みが少ない

矯正治療で痛みがあるのは、歯を動かすために歯に圧力がかかることが原因です。プレオルソはやわらかいシリコン素材でできているうえ、歯を動かす目的の装置ではありません。痛みが出ることは少ないでしょう。

 

虫歯や歯周病のリスクが低い

プレオルソは食事や歯磨きの際に取り外しできるため、虫歯や歯周病のリスクを抑えられることもメリットです。特に、乳歯と永久歯が両方生えている時期は磨き残しができやすいことから、虫歯になりやすい時期といえます。

乳歯の虫歯が悪化すると、歯根の先まで虫歯菌が進行し、永久歯にも影響を及ぼすことがあります。取り外しできるプレオルソを使用することで、虫歯や歯周病を予防できるかもしれません。

 

治療期間・費用を抑えられる

こどもの矯正治療は、プレオルソなどを使用して永久歯が生えてくる土台を整える1期治療と、歯を動かして歯並びを整える2期治療に分かれます。2期治療だけでも歯並びは整えられますが、歯を並べるスペースが足りず抜歯が必要になることも珍しくありません。

抜歯が必要になるとリスクがあるうえ、治療期間が長くなりその分費用もかかります。

こどもの成長期にプレオルソを使用することで、永久歯がきれいに生えるスペースを確保できます。2期治療が必要でも、抜歯しなくても歯並びを整えられる可能性があります。

症例によっては、プレオルソを使用することで永久歯がきれいに生えてくることもあるでしょう。2期治療そのものが必要ないケースもあるのです。

 

プレオルソのデメリット

プレオルソのデメリットイメージ

プレオルソのデメリットは、以下の3点です。

 

症例によっては適応できない

プレオルソは出っ歯や叢生、受け口、開咬、過蓋咬合など、さまざまな歯並びに対応できる装置です。

しかし、歯並びの乱れが重度の場合、プレオルソでは対応できないことがあります。プレオルソで治療できるかどうかは、お口の状態によって異なります。

 

歯並びの調整はできない

プレオルソの目的は、お口周りの筋肉や顎の発達をコントロールすることです。歯を動かして歯並びを整えたり、噛み合わせを調整したりはできません。

例えば、歯の傾きや角度、噛み合わせを整えたい場合、プレオルソでは対応できず、2期治療が必要になるでしょう。

 

装着時間によって効果が左右される

装着時間が短すぎる場合、思ったような効果が得られないことがあります。特に、就寝中に口の中からプレオルソが出てしまい、装着時間が足りなくなるケースが多いです。

口内にマウスピースを入れる違和感から、自分で外してしまうお子様もいるでしょう。プレオルソを調整することで違和感は改善できるので、装着感が悪い場合は歯科を受診してください。

 

プレオルソでの治療の流れ

歯医者のカウンセリング

プレオルソは4~10歳頃に治療を始めますが、治療期間は約1年程度かかるのが一般的です。ここでは、プレオルソの治療の流れとステップごとの内容について解説します。

 

カウンセリング

まずは歯科医院でカウンセリングを受けましょう。カウンセリングでは、お子様の歯並びに対するお悩みをお伺いし、プレオルソやそれ以外の装置も含め治療法についてご説明します。

 

精密検査

お口の状態を詳しく把握するために精密検査を行います。レントゲンやCT撮影、口腔内写真の撮影、歯型の採取などを行います。

 

治療計画の立案

精密検査の結果をもとに治療計画を立案し、治療内容や期間、費用などについて詳しくご説明します。そ疑問や不安に思うことは全て解消し、計画に納得してから治療を開始しましょう。

 

治療開始

プレオルソを使用した治療では、プレオルソの装着とお口周りの筋肉を鍛えるトレーニングを併せて行います。

 

プレオルソの装着

プレオルソの装着方法、ケア方法、注意点などの説明を受けて治療を開始します。プレオルソの装着時間は、日中1時間と就寝中です。

目安は1時間ですが、それ以上装着することで高い効果が期待できます。装着時間を守らなければ思ったような効果が得られないので、必ず歯科医師の指示に従いましょう。

 

MFT(口腔筋機能訓練)

プレオルソの装着と併せて、お口周りの筋肉や舌を鍛えるMFT(口腔筋機能訓練)を行います。MFTの種類はいくつかありますが、お子さまに合わせて歯科医師が選択します。

お口周りの筋肉や舌が鍛えられることで、顎の発達を促し、歯並びの悪化を予防できるでしょう。

 

保定期間

プレオルソによる治療が終われば、プレオルソの使用時間・日数を徐々に減らし、保定期間に入ります。プレオルソによる治療効果、治療期間、後戻りのリスクについては個人差があるため、保定期間にも個人差があります。

 

プレオルソでの治療後に歯並びを整える方法

ワイヤー矯正をする子供

プレオルソは小児矯正における1期治療です。歯並びが悪くなる原因を取り除くことと、顎の成長を促すことが目的で行われます。

顎のバランスが整うことで、永久歯が生える土台を整えられますが、歯並びの調整はできません。そのため、プレオルソの治療後に歯並びを整えたい場合、2期治療が必要になります。

ここでは、プレオルソ後に歯並びを整える方法を解説します。

 

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正とは、歯の表面にブラケットを装着し、そこにワイヤーを通して歯並びを整える方法です。装置を取り外しできないため、食事や歯磨きがしにくく、虫歯や歯周病のリスクが高いのがデメリットです。

また、強い矯正力がかかるので痛みが出ることがある、口内炎ができることがあるなど、ストレスに感じることがあるかもしれません。歯1本1本に力がかかりやすいことから、効率的に歯を移動できます。

 

インビザライン・ファースト

インビザライン・ファーストとは、こども向けのマウスピース矯正のことです。透明なマウスピースを使用するため、矯正治療中であっても見た目がよいのがメリットです。

マウスピースは取り外しできるため、食事や歯磨きも普段通り可能です。虫歯や歯周病になりにくいといえます。

インビザライン・ファーストは、形状は異なりますがプレオルソと同じようにマウスピースを使用する治療法です。プレオルソの治療を受けたお子様は、マウスピースの装着やケアに慣れているでしょう。

プレオルソの治療後を受けたお子様が2期治療を検討する場合、インビザライン・ファーストを選択する傾向があります。

 

まとめ

笑顔の子供

こどもの成長期にプレオルソを装着することで、歯並びが悪くなる原因を根本的に解消できます。こどもの内に悪習慣を改善できれば、将来的に歯並びが悪くなるのを予防できるでしょう。

顎の発達を促す効果もあるため、永久歯が生えるスペースを確保できます。

ただし、プレオルソは症例によっては治療できないことがあります。

プレオルソを検討されている方は、埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。